2008年9月25日木曜日

WAV形式のMP3データ

必要にならないと調べないので,結構基本的なことも知らずにいることが良くある。今日,あるAVIファイルの音声を抜き出して聴こうとして初めてWAV形式のMP3データというものがあることを知った。


AviUtlを使ってAVIからWAV形式で音声を抜き出せることは以前から知っていた。今回はできるだけ再圧縮で音質を損ないたくない理由があった。そのAVIファイルの音声が(固定ビットレートの)MP3であることはAviUtlで分かったので,それをそのままMP3形式で分離するソフトを探したのである。しかしどうしても見つからない。なんでこんな基本的なことをやるソフトがないのか疑問だったが,とあるページに「(出力されたWAVファイルの)拡張子だけmp3に変更すればいい」と書いてあったのを発見した。そんな馬鹿なことあるわけないお!と一笑に付したものの,気になって試してみるとちゃんとMP3として再生できるではないか。拡張子を変えないものはもちろんWAVとして再生される。


つまり,MP3データを格納したWAVファイルというものがあるのだ。ヘッダー以外はMP3ファイルそのものなので,再生ソフトによっては拡張子を変えるだけでMP3ファイルとして再生できるのだろう。MP3形式としてはイレギュラーなので常に再生できるとは限らないだろうが…。確かに4分近いデータなのにファイル・サイズは5Mバイトしかない。「RIFF File Viewer」というソフトでWAVヘッダーを調べてみるとフォーマットIDは「0x55」。これはデータがMP3であることを示すIDだ。確かに想像した通りの形式らしい。さらに調べると,この形式にタグ情報などを格納するRIFFの「SIF(Summary Information Field)」を加えた「RIFF/WAV MP3」という形式もあるようだ(今回のファイルにはSIFは無かった)。


こういったことは,恥ずかしながらまったく知らなかった。聴いたりエンコードするだけとはいえ,WAVもMP3も日常的に使っていたのに…。なお,拡張子をMP3に変えたファイルにWindowsのエクスプローラでID3タグを設定したところ,WAVヘッダーは削除されたようで,RIFF File Viewerでは情報が表示されなくなった。

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