2009年1月22日木曜日

ITproに記事が掲載されました

日経BP社のITproに「Linux Q&A」というコラムを連載することになりました。名前の通り,一問一答形式でLinuxに関するさまざまな疑問を解決するコラムです。記事をたくさん積み上げて行って,TIPS集として役に立てば良いなと考えています。初回は「スワップ区画のサイズはどのぐらいに設定すべきでしょうか 」というタイトルで,スワップ区画に必要な容量についてあれこれ書きました。ぜひ御一読を。


1月23日追記:同じITproの「特選フリーソフト」のコーナーに,私が書いた「GNU ddrescue」の紹介記事も掲載されました。ddrescueは,瀕死のディスクからデータを回収する際に役立つツールです。「dd conv=noerror,syncでいいじゃん!」という方にはぜひ読んでいただきたい記事です。まぁ,内容はinfoそのまんまですけど。

2009年1月20日火曜日

光開通!

やったよママン。下り82Mbps出てるよ!

2009年1月18日日曜日

HDD購入で地雷を踏んだか?

RAID用に新規購入したSeagateの「ST31500341AS」だけど,これがどうも地雷らしくて各所で話題になっている。ファーム不良が原因で,しばらく使っているとロックアップして読み書き不能になるらしい。Seagateのオンラインチェックツールで確認したところ,幸いにも(現在稼働中の)4台はすべて問題が無いと出た。


ただいずれのHDDも「Raw_Read_Error_Rate」や「Hardware_ECC_Recovered」の数値がべらぼうに多いのが気になる。使用わずか数日で「208050955」とかとんでもない数字だ。もちろん,使う度にどんどん増えている。同じ型番のHDDを購入した友人のところでも同様らしい。大丈夫なのか,これ?

2009年1月15日木曜日

データ退避完了

いやー長かった。ようやく壊れかけのファイルサーバーからデータを退避できた。途中,fsck -aでは直らないエラーなんかがあって,fsck -yをかけたりする必要はあったものの,幸いにもlost+found送りになるファイルもなく,無事にデータを退避できた。


今後の構成はちと悩ましいところ。大枚をはたいて1.5TBのHDDを5台購入しているので(うち1台はデータ退避用に既に使用),それをどう使うべきだろうか。今のところの有力案は,RAID6のdegraded構成を4台で組んでおいて,データをコピーしてから5台構成にするというものだ。これなら容量は4.5TBで十分だし,耐障害性もやや向上するだろう。ただやっぱり貧乏性なのでRAID5構成というのも捨てがたい。これなら容量は6TBだ。現在複数あるファイルサーバーを一本化できる。

2009年1月14日水曜日

前途多難

復旧したMDアレイですが、データの退避中にまた数台のHDDでエラーが出てRAIDがストップした。この症状は完全に電源劣化によるものでしょう。以前に似た症状を経験したことがある。この場合、劣化した電源を付けたまま作業を続けるとどうしようもないほど事態が悪化してしまう。一応、その可能性を考慮して、新品の電源を買っておいたのでそれに交換した。それにしてもHDDが7台ぶら下がっているとは言え、電源の寿命が短い。以前も冬に同様の症状が起きたので、部屋が寒すぎるのが原因なのかもしれない。


電源交換後に立ち上げMDアレイを強制的に構成させようとするが、今回はmdadmコマンドでは無理だった。完全に/dev/sdc1が弾かれて、disk_numberまで変わっている。ここで活躍するのが生越さんの「raidzap」だ。ソースを見て該当箇所を書き換え、ビルドしたraidzapを実行して/dev/sdc1のスーパーブロックを修正すると、無事に再構成に成功した。感謝感謝です。これからまたデータの退避にかかるけど、このまま無事に終わるかな。

2009年1月13日火曜日

なんとかなったようだ

re-sync中にRAID5のMDアレイが壊れた件だが、調べてみると後から壊れた/dev/sdeの方が問題が深刻なようだ。ログを確認すると、今年に入ってからずっとSMARTエラーを出していたのだ。復旧はこのHDDからデータを吸い出すことから始めねばならない。


そこでまず、千葉駅近くのDOSパラまで行って500GBのHDDを新規に調達してきた。500GBで4600円程度だから安くなったものです。帰宅後、ddrescueコマンドでデータの吸い出しを試みたところ、かなりのリトライが必要だったが幸いほぼ完全にデータを吸い出せた。


データを吸い出している間に、例の「raidzap」のソースを眺めたり必要な修正などをしていたが、データを吸い出した新HDDを元のマシンに戻してmdadmで強制的にMDアレイの再構築をしたところ、実にあっさりMDアレイが縮退モードで動作してre-sync作業も始まった。素晴らしいタフネスぶりです。ここまで来ればひと安心でしょう。肝が冷えましたがなんとかなりました。

ファイル・サーバー破損

ファイル・サーバーのMDアレイが破損してしまった。昼過ぎに/proc/mdstat「UU_UUU」となっているのに気づき,弾かれた/dev/sdc1を再度アレイに参加させてre-syncをかけた。そのままre-syncをかけたのは,大したエラーじゃなかったから。500GBのHDD6台で構成する容量が2.5TBのRAID5アレイなのでre-syncにはかなり時間がかかる。


放置しておいたサーバーを先ほどチェックしたら,ステータスが「UU_U_U」になっていた(泣) 再構成中にもう1台(/dev/sde1)が死ぬというRAID5ではありがちな障害が発生したのである。こういう事態を避けるためにRAID6というものがあるのだけど,貧乏な私にはそういったお大尽構成は厳しい。ケチった結果がこのザマだ。


今後の復旧作業は,500GBか640GBのHDDを1台購入してddrescueで/dev/sde1を丸ごとコピーして入れ替え,生越さんが公開しているraidzapあたりを使って「faulty」フラグを消すという手順になるだろう。これで縮退モードまで持っていければデータを吸い出せる。ただデータが1.8TBぐらいあったので,退避用に1.5TBのHDDを別途購入しておかないといけない(足りない分は他のファイル・サーバーに移す)。


いい機会だから全部1.5TBのHDDでMDアレイを作り直すかなぁ。2008年は収入が200万円ぐらいしかなくて定期預金を切り崩して生活していたのですが,それもいよいよ尽きた状態なのでかなり厳しい状況ではあるのですけど。

2009年1月12日月曜日

カーネル2.6.28の新機能ベスト5

COMPUTERWORLDのブログ記事では,次の5つを挙げていた。最後のネットワーク改良は「UWB」(Ultra Wide Band)と無線USB,UWB-IP,Nokiaの携帯電話で使われるPhonet Network Protocolのサポートを指すらしい。



  1. Ext4

  2. GEM

  3. Disk Shock Protection

  4. Staging Drivers

  5. Network improvements


内容にはあまり異論はない。新機能ということであれば,やはりこの辺になるだろう。カーネルの新機能連載で編集さんから「GEMを取り上げろ」と言われたのも頷ける。GEMは2ページでは説明しづらいんで一度断ったのだけど,代わりに考えていた新機能のうまいデータが取れないで苦労しているから,やっぱりGEMに切り替えてそっちを説明しようかなぁ。

2009年1月8日木曜日

日経Linux 2009年2月号


本日発売の「日経Linux 2009年2月号」では,「カーネルの新機能」の2ページのみを担当しています。今回は特集2「SSDをLinuxで活用する」と連動して,BtrfsのSSD最適化機能について書いてくれと編集部から指示されました。Btrfsはまだカーネルにマージされそうになく,本連載の趣旨から外れるのですけど,面白そうなので調べてみました。大々的に宣伝されている割には,大したことはやってません。でも現状ではfsレベルではこれぐらいしかできないという気もします。内容については誌面をご確認ください。


えー,そのほかに「どうみてもお前が書いてるだろうw」という記事があります。ですが署名の通り私の記事ではありませんので,そのつもりでよろしくお願いします。何があったかはお察しください


自分の仕事以外では,特集3の「ゼロからのLinuxプログラミング」が面白いと感じました。コンパイルやリンク,Makefileやconfigureスクリプトの記述,デバッグについて駆け足で紹介する記事で,いかにも雑誌記事っぽい作りです。実用的かというと疑問ですが,意外に突っ込んだことまで書かれていて面白いです。最近,いろんなことが気になり過ぎて,こうした記事が書けなくなっているので参考になりました。

2009年1月7日水曜日

BitDefenderのAntispam機能を無効に

昨年末にウイルス対策ソフトを「BitDefender Antivirus 2009」に更新した。最初に導入したXP環境のマシンのOutlook Expressでは気づかなかったが、2台目に入れたVistaマシンのWindows Mailだと、ほとんどのメールのSubjectに[spam]というフラグが付くようになってしまった。どうもBitDefenderのAntispam機能が悪さをしているらしい。


ところが私が購入した「BitDefender Antivirus 2009」にはAntispam機能は存在しないことになっている。存在しないことになっているので、設定項目も存在しない。そのため、この機能を無効にできないのである。検索エンジンであれこれ調べると、公式Forumにこの問題について語っているスレッドがあった。


これを読むと公式サポートに質問したユーザーがさんざん待たされた挙句、頓珍漢な対策を紹介されているのが分かる。「来週の月曜の更新で直る」→「直ったが、またすぐ次の更新で元に戻る」、「シェル拡張を無効にする」→「(無関係の機能なので)問題解決せず」、「bdsmtpp.dllとbdpop3p.dllをリネームする」→「問題解決するが副作用あり(後述)」。こういう対応を見ているといささか心配になる。


Forumで最終的に対策として紹介されている2つのDLLのリネームで確かに問題は解決するが、DLLの名前で分かる通り、これによってメール送受信の際のオンライン・ウイルス・スキャンも無効になってしまう。どうせリネームするならば、as2coreフォルダにある「as2core.dll」の方だろう。実際、これを書き換えるとAntispam機能だけを無効にできた。更新がかかると元に戻るかもしれないが、当面はこれで乗り切って行くことにする。なお「antispam.xml」といういかにもな設定ファイルがあるが、書式が分からないし、Forumに「書き換えたけど動作は変わらなかった」という報告もあるので今回は手を出さなかった。

2009年1月5日月曜日

やってもうた

今朝、石油ファンヒータの灯油が切れた。玄関にあるポリタンクから電動ポンプを使って給油中、猫トイレの周辺に猫砂が大量に散らばっているのが目に付いた。それでそれを掃除機で吸い取っていたのだが、気がつくと玄関にじゃんじゃん灯油があふれ出していた(泣) そういえばつい先日に電動ポンプの電池を交換して、給油速度が上がっていたんだった…。


目分量でざっと7リットルぐらいはあふれた感じだ。もったいない上に、玄関が石油まみれで悲惨なことになってしまった。とりあえずあふれた灯油は水で薄めつつ箒でかき出したけど、それで完全に除去できるわけでもないので、これから洗剤を使って掃除しなければいけない。


おとといには、猫がこたつ布団で多量のゲロを吐いたため、寒い中、それを風呂場で踏み洗いしたところだ。新年早々、こうした強制イベントはありがたくないなぁ。しかも今回は完全に自業自得。ボケが始まっているのかもしれない。ちなみに、このこたつ布団は通常の倍ぐらいある大きさで、洗ってすすぐという行為が異様に大変だった。今もまだ腰が痛いぐらい。

2009年1月1日木曜日

とりあえずfbdevで回避

FIVA MPC-206VLのXの件だけど、fbdev経由なら行けることが分かったのでしばらくこれで回避することにした。Xのvesaドライバがダメだったので無理と思い込んでいたが、やってみると大丈夫だった。通常はvesaの方が対応度は高いのだけど、今回の問題はXがビデオカードを触れないことが原因なので、カーネル経由なら行けるということなのだろう。それにしても激しく遅い。

FIVA 206VLにFedora 10導入

預かっている猫が山積みになっている荷物を崩したのを片付けている際,ふと部屋の片隅に放置していたFIVA MPC-206VLに目が留まった。これは2001年発売のA5サイズのミニノートPCだ。重量990gととても軽い。CPUに,あのTransmetaのCrusoe(TM5600)を採用していることでも知られる。良く覚えていないが,2002年春頃に10万円前後で叩き売られていたのを購入したのだと思う。買った当時は,出先や通勤中の原稿書きに大いに活躍してくれた。CPUは糞遅いがメモリーを640MBに拡張しているお陰で,今でも使えないことはない。


このマシンを最後に使ったのは2007年の秋口だ。旅行の際に,Fedora 7を入れて持っていったはいいが,遅くてネットもろくに見られなかったのを思い出す。ちなみにFedora 7の導入は大変だった。Fedora 7からPATAデバイスもSCSI機器として扱うようになったが,当時の「pata_ali.ko」がFIVAのATAコントローラに対応していなかったためハード・ディスクを認識できないのである。結局,Fedora Core 6を一旦インストールしてから,旧来のIDEドライバ「alim15x3.ko」を有効にしたカーネルをビルドし,その後にアップデートをかけた。


その後,DELLの激安ノートPC「Vostro1000」を購入したので,すっかり使わなくなっていた。せっかく目に付いたのだから,思い切ってFedora 10にしてみようと作業を始めた。インストールは,PCカード接続のCD-ROMドライブを使って行う。以前はこのCD-ROMドライブを認識させるには起動オプションの指定が必要だったのだが,Fedora 10のインストーラは自動認識してくれた。素晴らしい。Xはダメだったが,テキストインストールすれば導入そのものはあっけなく終わった。


しかしXがどうにもダメだ。どうもlibpciaccessを有効にしたことで,siliconmotionドライバがビデオカードをマッピングする処理に問題が生じるようになったらしい(Bugzillaの該当ページ)。Fedoraじゃなくて上流の問題なんで,Ubuntuも8.10は同じ症状が出るとか。すでに問題を修正するパッチは開発されていて,gitツリーの方にはマージされているようだけど,Fedora 10が使っているドライバはバージョンが古くて内容がまったく違うので,(少なくとも私には)手パッチすら無理だった。XSERVER_LIBPCIACCESSを外してX全体をビルドし直せばいいんだろうけど,それも面倒だなー。まぁ,でもそれしかないか。