2008年11月10日月曜日

日経Linux 2008年12月号


「日経Linux 2008年12月号」の特集1を担当した。前々号(10月号)掲載の「DD-WRT」の特集が存外好評だったようで,その続編ということで「OpenWrt」を取り上げることになった。今回の記事では,前回は触れなかったSDカードの接続方法を紹介しているので「改造」というタイトルにふさわしいものになっていると思う。もっともネタ自体はかなり前から知られているものなので,知っている方には新味は無いかもしれない。


最新のスナップショット版を前提にすれば大容量のSDカードを有効に活用できたのだが,対象となるバージョンが曖昧になるので,Kamikaze 7.09をメインにせざるを得なかったのが残念だ。Kamikaze 7.09だと,ドライバの制限から1GバイトまでしかSDカードにデータを記録できないのである。今回も締め切りを過ぎてしまい原稿料は大幅ダウンだが,SDカードの区画を/jffsにマウントするように,OpenWrtのルート・イメージを再生成するところまで紹介できたのは良かった。その他についても駆け足だが,ひと通りの使い方については網羅できたと思う。満身創痍ながら仕事を終えられてほっとしている。


(2008年11月23日追記)本記事掲載のSDカード増設用の配線図にはミスがあります。表で示したピンの対応関係は正しいので,そちらを参考に配線してください。正しい配線図は次の通りです。ご迷惑をおかけしました。また,Fedora 9/10,Ubuntu 8.10などglibc-2.8以降を採用する環境では,Kamikazeのビルド時にエラーが出てイメージを再構築できない問題があります。原因と対処法についてはこちらを参照ください。



カーネルの新機能紹介は,2.6.26から導入された「memtest」を取り上げた。2.6.26ではx86_64だけに対応だったのが,2.6.27でx86に対応したのでタイミング的に良かったのである。また,この連載は2ページで機能を紹介する関係上,取り上げるネタの選定が結構難しいのだが,memtestはその意味でも丁度良かった。いつもこういうネタがあればいいな…。

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