2009年2月3日火曜日

厳しいニュース

Kernel Watchを書かれている小崎さんのブログに「連載中止するかも」という衝撃のエントリーが。あれだけ労力をかけた面白い記事が「不況」の一語で切られそうになっているのは辛いです。小崎さんも書いておられますが,lkmlというのは「読むだけで死ぬほど大変」なMLなんですよね。私も過去に挑戦しましたが,文字通りそれにかかり切りになってしまって,他の仕事が一切できなくなるほどです(で,すぐ挫折しました)。その辺の労力も勘案してもらわないと割に合わなさ過ぎます。ましてKernel Watchの場合はアウトプットも一級品だったわけですから。


もっとも編集側の事情も分かるんですよね。広告依存モデルを採用している場合,結局はアクセス数がすべてなわけで,そういう観点からは「Linuxカーネル」なんてニッチで高度な話題はコストパフォーマンスが悪くてビジネスモデルに合わないわけです。浅く広いニュース記事で鮮度を保ちつつ,入門系の記事やコラムでアクセス数を稼ぐというのが一番安全なんですよね。まぁ,今更書くようなことでもないですが。実際,@ITの「Linuxカーネル」のセクションを見ると,Kernel Watch以外の記事はほとんど更新されていないのが分かります。アクセス数が多ければ,その分野でガンガン更新するのが自然ですから,これはつまり「Linuxカーネル」そのものの注目度が低いことを意味しています。


コンテンツそのものを有料化できれば多少はこの辺の問題も解消できるんでしょうけど,なかなかそういう流れになりませんしねぇ。うまい方法は無いもんでしょうか(と業界の人間は誰もが思ってるでしょう)。

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