2009年6月30日火曜日

Chris Masonのインタビュー記事

Linux FoundationのAmanda McPhersonのブログに,Chris Masonへのインタビュー記事が掲載されていた。


内容的に特に新しいことはなかったけど、ヘビーテストするユーザーを募集できるほどBtrfsが安定する時期を「2.6.32のリリース後」と答えていたのが目に付いた。やはりそんな感じの時間感覚だよな。ちなみに私は,日経Linux2009年7月号「読者から」の「業務用サーバーに使えるレベルになるのはいつごろでしょうか」という質問に対し,「3~5年はかかりそうです。ボリューム管理機能を除けば,来年ぐらいからはテストを始めてもよいのでは」と答えている。確たる根拠なんてなかったわけだけど,大体あってたということか。


OracleがSunを買収したことによる影響については,今回も「無い」と言ってるな。現場の人間の言葉なんで,実際に上がどう動くかまでは分からないが,少なくとも現在のところそういう動きはないということだろう。Linuxにとって良いことか悪いことか分からないが。


Back when ReiserFS was merged into mainline, I managed to corrupt Linus’ root filesystem (ext2 at the time) with a last minute patch. So far I haven’t repeated that yet, but each new merge window gives me another try.

これは面白そうなんで,その「駆け込みパッチ」を探したのだが,どれなのか分からなかった。書きぶりだと,2.4.1とか2.4.2の頃だと思うんだけど。しかし「managed to corrupt」ってアンタ…w


Btrfsの読みが「ベターエフエス」なのか「バターエフエス」なのかについては「どっちでも(笑)」ということらしい。私が見聞きしてる範囲だと,最近は「バターエフエス」が優勢っぽいので記事ではそっちを採用している。Fedora 11でもバターを前提にした呪文を使ったりしてるし。

2009年6月23日火曜日

ツールドちば2009の案内が来た


「ツールドちば2009」の案内書が届いた。10/10~12の3日間で総走行距離は345km。コースは昨年とほぼ同じだが,昨年の3日目のコースが1日目,2日目のコースが3日目という感じで,環状シフトしている。館山通過はちょっと無理があったのか,3日目ということに配慮してか,館山─白石峠─長狭街道のコースは無しになった。峠が減ることになるので楽にはなるだろう。


参加するかどうかだが…うーん,どうしようか。去年は結局2日間しか走れなかったし,リベンジと行きたい気もある。しかし参加人数が多いんで,色々大変ではあるんだよなぁ。今回は2日目が千倉の道の駅止まりで,宿泊施設までかなり遠くなる可能性もあるのも気になるところ。まぁ,10kmぐらい行けば白浜なんで問題ないと言えば問題ないが。

2009年6月22日月曜日

libfprintで使える指紋リーダー


Linuxの指紋認証用ソフトにはいくつかあります(debianのWiki)。Fedora 11が採用するのはlibfprintです。汎用的な仕組みで,対応デバイスが多い点が買われたのだと思います。ただ,国内で現在入手しやすい製品をあまりサポートしていないのがちょっと残念なところです。現在オークションなどで1000円程度で叩き売られている富士通の「FS-220U」は,ドライバが別にすでに存在するので何とかならないかと思ったりするのですが,このドライバはGPLで,libfprintはLGPLなんで直接は持って行けないのかもしれませんね。


なお,対応デバイス一覧には国内で販売されているノートPC,指紋リーダーの情報はほとんどありません。UPEKのリーダーを搭載するノートPCなどは(VAIO以外は)基本的に動作すると思いますので,ぜひ試してみて,動作するようならば報告してくださると良いかもしれません。今回,Fedora 11の記事を書くにあたって,Targusの「PA460J」をオークションで入手して使いました。対応デバイス一覧にある「PA460U」(写真)の国内向け製品ですね。もう一つ動作しそうなDELLの製品を買ってますので,それが動けばまとめてレポートしておこうと思います。ささいな型番違いだし,DELLの製品も完全にUPEK Eikonだったのでレポートはしないことにしました。


指紋の認識についてですが,PA460Jは単なるスキャナで一致判定は全部ソフト側でやります。おまけにlibfprint側に再スキャンに失敗するバグがあります。これが原因かどうか分かりませんが,指紋データを1つしか登録できません。そのため認識率は高くありません。なのでLinuxで使う場合は,現状,あまりお勧めできない感じです。


一方,DELLのPCのオプションとして販売されていたUPEK Eikonは,指紋リーダー自体に指紋データを保持し,一致判定なんかも全部やってくれます。なので認識率も高く,非常に使いやすいのでお勧めです。ただUPEK Eikonの最近の製品は,中身が全然変わってスキャナーだけになっている上,現在販売中の奴はlibfprintで未サポートなので注意してください。

2009年6月21日日曜日

Boot CampなしでMac miniにLinuxを導入

Fedora 11をテストするため,テスト機のMac miniにインストールした。このときインストール先の選択を間違って,Boot Campで作成したHDD区画をうっかり壊してしまった。ここで落ち着いて対処すれば問題はなかった。例えば,後述する「rEFIt」をMac OS Xからインストールして作業すれば良かったのだが,あまり寝ていなかったこともあり,HDDの全区画を削除してLinuxをインストールするというアホなことをしてしまった。


「LinuxはEFIに対応してるから問題ないだろ」とそのときは思ったのだけど,冷静に考えると,ブート・ローダーとして働く標準のEFIアプリケーションがLinuxの起動をサポートしていないんだから問題ありまくりである。当然インストールしたはいいが起動しない。


普通に考えれば,Mac OS Xを入れ直し,Boot CampでLinux用の区画を用意してそこにインストールするのが簡単だ。ところが,私はほとんどMac OS Xを使わないため,購入時に付いてきた「Tiger」しか持っていない。TigerはBoot Campを持っていないし,ベータ・テストの時期以外,Boot Campは配布もされていないので使えない。


しかし,Linuxのことだけを考えれば,要はブートローダーさえ何とかすればいいわけでBoot Campは不要である。手軽に使える高機能なブートローダーとしては「rEFIt」が使える。rEFItを使い,Linux側でEFIを考慮しないで済むように環境構築する場合は,次の順に作業すればいい。



  1. Mac OS Xを最小限の容量の区画に導入

  2. Linuxをインストール(使うのは2区画だけに抑える。/bootとLVMならOK)

  3. Mac OS Xを起動してrEFItをMac OS X区画にインストール

  4. rEFItのメニューから「Partitioning Tool」を実行し,GPTとMBR区画テーブルの整合性を取る


これで起動時に表示されるrEFItのメニューからLinuxを起動できるようになる。なお,Linuxで使う区画を2つに抑えるのは基本区画数の上限が4だから。EFIシステム区画,Mac OS X区画ですでに2つ使っているので,使えるのはあと2つだけだ。拡張区画を使えば,多分,こういった制限はなくなると思うのだが試していない。


完全に内蔵HDDからMac OS Xを駆逐するには,最初に外付けHDDにMac OS Xをインストールし,最小限の容量のHFS+区画を内蔵HDDに作成してから,そこにrEFItを導入すればいい(EFIシステム区画にrEFItを導入すれば,このHFS+区画も不要)。内蔵HDDの容量が不足しているわけではないので,今回はそこまではやらなかった。

2009年6月18日木曜日

輸入大豆を30kg購入

昨日近所のスーパーを覗いてみたが,やはりその辺で売っている大豆はそんなに安くない。そもそも安ければ,とっくの昔に私の食卓に上っているはずである。高い理由は,その辺で売っているのはすべて「国産大豆」だからというのが大きいようだ。大豆の国内自給率は3パーセント(2004年度のデータ)しかないから,そりゃ高いはずである。


通販ならば輸入大豆を売っているところも,ちらほらあってやはり安い。送料のことを考えると,まとめ買いをした方がお得なので,思い切って30kg買うことにした。買ったのは「万糧米穀」で,価格は送料込み5373円である。しばらくは豆三昧の生活ができそうだ。

2009年6月16日火曜日

豆っておいしいかも

鬱々としていても腹は減るもんで,以前購入しておいた「ひたし豆」(青大豆)を茹でて食べてみた。先日,ライターの先輩であるFさんの家にお邪魔した際に,食べさせて貰ってあまりの美味さに衝撃を受けたのである。いわゆる乾燥大豆なので,2時間ぐらい薄い塩水に漬けておいてから,1時間ほど中火で茹でる必要があるが,逆に言えばそれだけの手間で食べられる。味付けは好みで何でも良いらしいが,今回はポン酢醤油に漬けた。


いやー,これが美味いのなんの。200gの豆を戻して茹でたんで,ちょっとずつ数日は食べられるかな…などと思っていたが,あっと言う間に食べ尽くしてしまった。まさに,やめられない止まらない系の味。これはちょっとハマっちゃうかもしれませぬ。死ぬとか言ってる人間がねぇ(笑)


問題は青大豆の値段がちと高いこと。通販で安いところを探しても,500gで650円はするんで,継続的に購入するのは厳しいかもしれませぬ。なにしろ,(経費や控除を引いた)昨年の収入がゼロだったわけで,こういう高級食材は日常的には食べられないのである。普通の大豆(カナダ産)なら1kgで300円ちょいだから,そっちにするかなぁ…。

2009年6月15日月曜日

千葉には難読地名が結構ある

私が住んでいる東金市やその周辺には,難読(と私が思う)地名が結構ある。そのことをふと思い出したので列挙してみた。読みから入れば漢字との対応が分からないものは少ないし,そもそも,だからどうした的なネタではあるが,歴史を感じて面白い。読み的には簡単でも「地名っぽくない地名」も一緒に挙げてみた。東金市以外は50音順で並べている。










































市町村名難読(と思う)地名読み
東金市家之子いえのこ
 砂古瀬いさごぜ
 上武射田かみむざた
 求名ぐみょう
 下武射田しもむざた
 大豆谷まめざく
 三浦名みうらみょう
一宮町東浪見とらみ
市原市安久谷あくや
 安須あず
 朝生原あそうばら
 海士有木あまありき
 飯給いたぶ
 不入斗いりやまず
 潤井戸うるいど
 廿五里ついへいじ
 土宇つちう
 櫃挾ひつば
 不入ふにゅう
 分目わんめ
大多喜町新丁しんまち
 田丁たまち
 百鉾もふく
 弥喜用やきよう
九十九里町粟生あお
山武市新泉にいのみ
千葉市中央区生実町おゆみちょう
千葉市花見川区犢橋町こてはしちょう
千葉市緑区小食土町やさしどちょう
千葉市若葉区五十土町いかづちちょう
長生村北水口きたみよぐち
 水口みよぐち
八街市八街やちまた
 大谷流おおやる
 雁丸がんまる
 小谷流こやる
 文違ひじかい

2009年6月11日木曜日

仰ることはごもっともです

Linux板でも廃業しろと書かれていた。


2ch Linux板 「なぜLinux雑誌は次々に廃刊になるのか?」より

809 名前:login:Penguin [sage]: 2009/06/11(木) 03:33:43 ID:mEueMZHk
Linux雑誌が駄目なのは書いてる奴が駄目だから

http://tsueyasu.blogspot.com/2009/06/blog-post_09.html

読者からのコメントで、manの方がマシとはっきり書かれてる。ざまぁ(笑)
コメントでも匂わせてあるが、廃業した方がいい

810 名前:login:Penguin [sage]: 2009/06/11(木) 07:48:03 ID:b75K/BcW
自分のことを「誤情報を撒き散らしているカスライター」とか書くなら、最初からやるなって話だ。
いい仕事する努力をするつもりはありませんと言ってるのと同じだ。

「最初からやるな」はまさに仰る通りです。100パーセント自分のエゴ,生きるためだけにライター業にしがみついています。「いい仕事をする努力」については,自分なりに毎回全力で原稿を書いているつもりなのですが,アウトプットが世間の水準に追いついていない状況です。実際,いつもどこかで叩かれています。せめて情報量だけでも…と頑張るのですが,結局はノイズやミスを増やす原因になる状況で…。今回,「文章が悪い」というヒントをいただいたので,その点に一層気をつけるということを短期的な目標にします。

2009年6月9日火曜日

ぐぁ、意味が変わっとる

昨日、atimeについての「Linuxキーワード」の記事を送った。元々、金曜日が締切りだったのだがすっかり忘れていて、休日出勤している編集部の方からの連絡で急きょ書き上げたものである。ところが今日公開された文章を見ると、relatimeの説明部分が次のようになっていた。


同オプションを指定すると,「ファイル・データの変更時刻」(mtime)か「ファイル状態の変更時刻」(ctime)のどちらかがより古い場合だけ,atimeを更新します。
 

ぎゃー!意味が変わっとる! 強調した部分は元原稿では「どちらかより古い場合だけ」と書いていた。これが意味が分かり辛いという質問を受けたので、編集部に「こういう意味です」と意図を説明したのだが、説明がうまくなかったのか意味を逆に取られてしまったようだ。分かり辛い原稿を書いて、しかも確認を怠った私のミスである。元原稿のままにするか、「どちらかより(atimeが)古い場合だけ」と修正するようにお願いしたので、いずれ直ると思う。間違った情報を広めてしまって申し訳ありません。


しかしいつもこんなのばっかだな。私は…。

2009年6月8日月曜日

UPEKのEikonを購入

記事で必要になったので指紋リーダー「UPEK Eikon」を購入しました。最初,売ってるところが見当たらなくて焦りましたが,なんとApple StoreでMac版がお安く販売中(7800円)なのを発見。無事発注できました。どうせLinuxで使うのでMac版だろうが何だろうが関係ありません(Linuxでは使えませんでした。下記注釈を参照)


しかしMicrosoftの指紋リーダーもすでに販売されてないし,指紋認証も一時期のような盛り上がりはないですね。


(2009/06/18追記)購入したUPEK Eikonですが,libfprintではサポートされていませんでした。最近のEikonのうち,USB IDが「147e:2016」に変更されているものは現状では未サポートのようです。ご注意ください。

2009年6月5日金曜日

Linux Foundationが個人会員募集

今朝、Linux Foundationから個人会員募集の案内メールが来た。会費は年間99ドルで、以下のような特典が付くという。面白そうなので、早速登録しておいた(登録ページ



  • Linux.comドメインのメール・アドレスを持てる

  • Linux関連情報についての週刊メルマガ「Linux Briefing Book」の配信

  • Linux Foundationトレーニングコース20%割引

  • オライリーの書籍やE-bookが35% 割引

  • Linux Journalの購読料15%割引

  • Linux FoundationのオリジナルTシャツを無料進呈


オリジナルTシャツは3種類あるが、私は、Linus TorvaldsがMINIXメーリングリストにポストした最初のLinux関連メールを印刷したものを選択した。

Fedora 11が来た…のか?


理研のFTPサイトでFedora 11のisoイメージらしきものが公開されているようだ。ダウンロード中なので未確認だが、米国時間で9日公開なら、ミラーサイトに来ていても不思議ではない。


確認したところ,RC4と同じものだった。特に問題なければ,これが正式版としてリリースされるのだろう。テスト結果に問題がある項目が残っているようだけど,見切り発車するのかな。VirtualBox環境にインストールしたが,相変わらずAnacondaのディスク認識が怪しく,数度リセットしてやっとインストールできた。諸々のバージョン表記はFedora 11になっている(写真)。


ここ数年、何故かFedora特集は私が書くことになっていて(ありがたい話だが)、8月号でも担当させていただく。Fedora 11は新機能満載なので、その魅力が少しでも伝わればいいな…とは思うが、結局私が書くことでいつものようにブチ壊しになる気がする。そう思いつつも、自分のため、猫のためというエゴで仕事を続けているんだから、唾を吐きかけられて当然だ。

2009年6月4日木曜日

Btrfs記事は予想以上にひどかったようで


321 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/06/04(木) 08:45:58
普通に考えて、あの表で評価すれば、zfsの負けだと思うだろ
多分、「信頼性」とか「動作実績」とかの項目付けとけばよかったんじゃねーの?
そうでなければ表なんて載せなければ良かった
もしくはzfsと比較なんてしなければ良かった

324 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/06/04(木) 09:25:15
表以前に紹介の文章がイヤらしいと感じたわ

ZFSにかなり似ている、じゃなくてZFSを参考に作られている、だな

そこでbtrfsがクローズアップされた、という部分も
そこでZFSに類似のbtrfsがクローズアップされた、だろう

ZFSをマネした実装なのに文中では発表日付が言及されているだけで
ZFSとは何ら無関係の実装として開発されていたように読めなくもない

>>322
それ後で付け足したかのように見える部分で違和感あった
そういうことは冒頭の紹介で織り込むべきだろう
他にもムダが多い文章だと思う

327 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/06/04(木) 11:19:49
デフラグについてはPart 1の表の所ではなく、Part 2の記事で『CoWの仕組み上、ファイルデータが
分断して記録される「分断化」が発生しやすい』とかの理由付けでオンラインのデフラグが重要とか
書いてるからさ、単発のHDD運用やRAID1ならともかく、ストライピングしてくる状況でデフラグって
具体的に何を期待してるのよ? とか思った俺。
ま、デフラグが重要というなら、簡単なのでもいいからフラグメントしたHDDを用意して、デフラグ前後で
性能がどう変化するかくらいは見せないと、単なるコマンドだけ書かれても気休めにしかならん気がする。

どうでもいいが、表中の特記事項として*1とか*2とか書いてあるのが、本文中と重複していて
紛らわしいなというか、編集もヘタだなと思った。あぁいう場合、番号を通しにするか、
片方の表記を変えるんじゃね?

332 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/06/04(木) 13:07:24
このライターのブログ見たけど、こっちも相当痛いなw

333 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/06/04(木) 13:15:35
「そんな」がどんななのか分からん。
評価してほしくないなら表など載せなければ良い。
あと、一連の感想って何よ? 俺がレスしたのは1回だけなんだがな。
「ボクちゃんの敵がそんなに多いはずが無い!」か?

なんか上記の書き込みについて、見解を述べろという意見があるようだが「これが記事を読んだ素直な感想なんだな」ということ以外は思っていない。つまり、先のエントリで説明したような「事実誤認」ではなく、どうやら私の記事が本当にZFSを貶めているのだという事実をかみ締めている最中だ。訂正記事を出そうと思うが、どう訂正したものかが難しい。bタグで強調した個所は、私にとって印象深かった部分だというだけ。


また編集部始め、多数の人に迷惑をかけてしまったな。


(2009/06/05追記)昨日1日考えたが、どうにも記事の訂正のしようがない。事実関係で明確に間違っている部分がないからだ(XFSの項目は除く)。「信頼性、動作実績」という項目を設ける案もあるが、そういった曖昧な基準で○×を付けるとさらに問題になりそうで怖い。Btrfs=×、ext4=△、あとはすべて○でいいのかもしれないが、判断根拠を問われた際に答えられない。とりあえずBtrfsの不安定さについては本文で繰り返し指摘してあり、記事全体として情報は欠けていないはずだ。表単体で見ると問題あるかもしれないが、その不備は引き被ることにした。ZFSの敵と認定されるだろうが仕方ない。私自身はZFSは好きだし、表もなるべく不公平にならないように注釈などで配慮したつもりだったが、配慮が足りず、その注釈もZFS好きな方の神経を逆撫でしてしまったようだ。


なお「エクステント」や「オンライン・デフラグ」を項目に挙げたのは、Linuxの文脈において、そうした仕組みに(若干)注目が集まっているから。ext4の紹介記事等でそうした仕組みを解説することも多く、その目線での比較も必要と判断した。当然、こうした項目でZFSを比較すると問題があるわけだが、エクステント項目については「メタデータの削減」という意味で可変ファイル・ブロック・サイズについての言及をすることでフォローになると考えた。オンライン・デフラグについては機能が無いのは事実。デフラグの必要性についても、2009年度の「Google summer of code」の課題(案)にも挙がっている上、開発中の人もいる。zfs-discussでも繰り返し要望が出ているので「無意味・無駄」ではないと判断した。


あと「BtrfsはZFSのパクリと書け」という意見もあった。私自身も、BtrfsはZFSを下敷きに開発されたと思っているが、開発者のChris Masonが「同じ時期に開発されたので(たまたま)同じような機能になった」と語っているし、実装がかなり違うのも事実だ。そこで記事では、「機能が似ている」ことと開発時期の提示によって、影響があることを匂わせるに留めた。それをBtrfs信者の姑息な誤魔化しと取るのは、(ZFS側から見れば)仕方ないことだと思う。私としてはZFSを引き合いに出したのは「流れ」を示すためだったのだが、そうは受け取らない方も多かったようで、そこに思い至らなかったのは明確な落度だろう。

ZFSの負けなんて書いてないけどな

2chのUNIX板を読んでいて、次のような書き込みがあるのを発見した。世の中の誰からも嫌われている自覚はあるし、これまでも書いた記事については常に批判/非難/侮蔑の声しか聞いたことがない。今回の記事も同じだったわけだ。



2ch UNIX板「なんとなくSolaris/x86 part15」より

282 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/05/23(土) 17:27:02 
日経Linux最新号買った?
brtfs vs ZFS のがちんこ勝負。
結果は ZFS の負け。
理由はファイルシステムをマウントしたままデフラグができないからだそうだ。
え?

290 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/05/23(土) 22:29:18
原付自転車と普通自動車を比較して。
ヘルメット収納スペースの有無で比較されてもなあ。

291 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/05/24(日) 03:00:10
アフォ記事真に受けてLinuxを採用して泣く馬鹿が増えますように

292 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/05/24(日) 04:03:20
バターはまだ実用段階に至ってないはずだよな
そのアフォ記事書いたライターは誰なんだ?

293 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2009/05/24(日) 12:34:16
日経Linux、記事の質落ちた?



私が書いた記事には、冒頭にZFSについて触れた個所があるが、その文章と機能比較表が問題になったようである。「ようである」と書いたのは、「ZFSの負け」なんて書いたつもりはさっぱり無いからである。以下に、該当部分の本文と機能比較表を挙げる。なお、誌面に掲載した機能比較表ではXFSのオンラインデフラグ機能に「×」を付けるというミスをしていたので、その部分は訂正してある。


「日経Linux 2009年6月号」特集3 Part1の一部

「Btrfs」は,データを安全に更新できる「Copy on write型」(後述)のファイル・システムだ。米Oracle社のChris Mason氏が中心に開発している。これまでファイル・システムとは別レイヤーで実装されていたRAID(冗長化ディスク・アレイ)機能やスナップショット作成機能をBrtfsでは包含するなど,機能豊富なことも特徴だ(表1)。


BtrfsはLinuxの次世代ファイル・システムの本命と見られている。Linux開発者らに公開されたのは2007年6月12日で,それから2年も経たない2009年3月23日にリリースされたカーネル2.6.29で取り込まれた。Btrfsのように比較的大規模で,(実績もなく)ゼロから開発されたファイル・システムがこれだけの短期間でカーネルに取り込まれるのは異例中の異例。カーネル開発者らのBtrfsへの期待が高いことがうかがえる。


Btrfsの仕組みや機能は「ZFS」とかなり似ている。ZFSは米Sun Microsystems社のUNIX OS「Solaris」に実装されたファイル・システム。2004年の登場以来,その先進性から,Linuxカーネル開発者の間で度々話題に上るほどのインパクトを与えていた。2005年にオープンソースで公開され,MacOS XやFreeBSDなど他のOSにも移植されている。しかしZFSのライセンスがLinuxカーネルが採用する「GNU GPL」ライセンスと適合せず,Linuxカーネルには移植できない。ユーザー空間で稼働する移植版はあるものの,それでは性能が出ない。そこでライセンスにGNU GPLを採用するBtrfsがクローズアップされた。


Btrfsはいまだ開発途上で,安定稼働にはほど遠い状態。しかし,2009年5月26日にリリース予定の「Fedora 11」で利用可能になるなど,徐々に利用環境が整ってきている。
















ファイル・システム名Btrfsext3ext4xfsjfsZFS(参考)
メタデータ・ジャーナリング*1*1
データ・ジャーナリング*1××*1
動的inode割り当て××
エクステント対応×*2
スナップショット作成×*3×*3×*3×*3
遅延アロケーション××
チェックサム×*4××
透過圧縮機能××××
オンライン・デフラグ*5×××
RAID機能××××
対応RAIDレベル0, 1, 100,1,5(RAID-Z),6(RAID-Z2),10
ボリューム管理機能××××

表1 主なLinuxファイル・システムの機能比較 参考としてZFSも挙げた。BtrfsとZFSが極めて似ていることが分かる。


相変わらずひどい記事なんだろうが、少なくとも「ZFSの負け」と書いたつもりはないし、「brtfs vs ZFS のがちんこ勝負」という記事のつもりもない。2chに投稿した人の怨念は感じるから、過去に私の記事で相当迷惑をかけた人なのだろうね。まぁ、会う人ごとに「死ねば」みたいなことを言われる私だからこんなのは日常ですが、編集部に迷惑がかかるといけないので、事実誤認(と私は思う)は正しておこうと思う。

2009年6月3日水曜日

飯岡灯台まで


先々週にGIANT DEFY 3を買ってロードデビューしたばかりのT氏の希望で、飯岡灯台まで往復することにした。晴天ながら海からの風が冷たくてなかなか走り良い。T氏に合わせてペースを落として走ったことと、若干追い風ということもあり、往路は驚くほど楽だった。矢指ヶ浦の辺りから海岸の自転車道を走ったが、懸念した砂だまりも少なく、太平洋が一望できて快適そのものである。ただし、道路の継ぎ目が盛り上がっていて、気を遣わねばならないのが残念なところ。写真は自転車道から刑部岬方面を撮影した様子である。


飯岡灯台を登る坂では、T氏は残念ながら足付きした。ここより斜度で勝る太東崎灯台の坂を登り切った彼なら大丈夫かと思ったが、直線の上りのため、残り距離が見えてしまうのがいけないのかもしれない。


帰りはかなり疲れた様子だったので県道122号線をひたすら走ることにし、T氏を先行させた。T氏のペースで走らせるためだけど、復路はずっと向かい風で、初心者を風除けにしているみたいでなんだか申し訳なかった。途中、信号が切り替わるタイミングを読み違えたT氏が立ちゴケしてヒヤリとするも、幸い大事はなかった。ビンディングにも慣れていないんで仕方ない。野栄の「光しおさい公園」、蓮沼の道の駅「オライはすぬま」で休憩を入れた。「オライはすぬま」に立ち寄ったのは私も初めてだったが、ここの売店で買った「ミニたい焼き」が存外うまかった。名前通りのミニサイズで、補給食にちょうど良い。1個50円の安さも嬉しい。2個も食べてしまった。


オライはすぬまから自宅まで20kmちょっと。この間がかなり辛そうだったものの、何とか無事に帰宅できた。ロード買って2週間めで100km超を走りきるとはなかなかである。朝練もしているようだし、この分だと追い抜かれるのも近いかもしれない。


本日の走行距離:100.99km。平均速度:19.4km/h。最高速度:49.1km/h。