2008年12月30日火曜日

BitDefenderのライセンス更新

Windowsマシンで使っていたウイルス対策ソフト「BitDefender Antivirus v10」の使用期限が来た。2年前の2006年9月に2年間2ユーザーのライセンスを39.95ドルで買っていたものだ。BitDefenderを選んだのに大きな理由はなく、Free Editionを使っていて馴染んでいたことと、そこそこの検知率で安かったから。


2年使っていて特に重いなどの不具合は無かったけど、あんまりウイルスが検知されなかったので少し物足りない気もする。AV-Test.orgの調査では検知率はそこそこ良い方なので、たまたま私のところにウイルスが来なかっただけなのだろう。


更新に当たっていくつかのソフトを検討したけど、結局、値段に引かれてまたBitDefenderにすることにした。今度は3年3ユーザーのライセンスを購入した。これで69.95ドルだから、激安とは言わないまでもかなり安い。3年後にライセンス更新するまで生きていられればイイナ。

2008年12月25日木曜日

カーネル2.6.28が出た

いよいよExt4が正式版になりましたね。GRUBの方も対応が進んでるみたいなんで、Fedora 11など各ディストリビューションの次版では軒並み正式サポートしてくるものと思われます。


あと目に付いたのは、ブロックレイヤーにSSD向け機能が入ってることですね。特定セクターを不使用にする「discard requests」機能とか、シーク不要な(非回転)デバイスということを意味するフラグ(QUEUE_FLAG_NONROT)の追加とかいろいろ対応が進んでいるようです。ディスク関連では「Disk Shock Protection」も気になりますね。3月号の日経Linuxでは、これを紹介しようかな。

2008年12月24日水曜日

randomize_va_spaceの値

とある理由で2.6.24を採用するディストリビューションとFedora 10を見比べていて気がついたが,Fedora 10では/proc/sys/kernel/randomize_va_spaceに「2」などという数値が設定されている。このrandomize_va_spaceはプロセス空間内の各種データの配置位置をランダム化する機能を有効/無効にするファイルだ。これまでは「0」でランダム化無効,「1」で有効になっていた。ランダム化されるのは,スタックやヒープ,DSO,実行コードとかの配置位置。佐藤さんのブログ記事に詳しく紹介してある。


それで「2」とは何ぞや?と思ったわけだが,どうもカーネル2.6.25以降で設定可能になった「COFIG_COMPAT_BRK」という設定を無効化するためのものらしい。COFIG_COMPAT_BRKはヒープについてだけランダム化を無効にするための設定だ。ランダム化はセキュリティ的に有効だけど,ヒープの場合はランダム化すると古いプログラムの実行に問題が生じることが多く,こうした設定が用意されたのだろう。標準ではCOFIG_COMPAT_BRKは有効になっている。


というわけで,「0」はこれまで通りランダム化無効,「1」はヒープを除いてランダム化有効,「2」はCOFIG_COMPAT_BRKの設定にかかわらず,すべてのランダム化を有効にするということになる。fs/binfmt_elf.cには,


#ifdef arch_randomize_brk
if ((current->flags & PF_RANDOMIZE) && (randomize_va_space > 1))
current->mm->brk = current->mm->start_brk =
arch_randomize_brk(current->mm);
#endif

とあるので,現状では2じゃなくても1より大きければ何でもいいようだけど。

2008年12月19日金曜日

株式会社エグザクソン

結構前からある会社のようで,今更のツッコミですが「株式会社エグザクソン」とな(笑) 綴りまで一緒やんけ。マークも「XXX」だし,反物質で動くラウンメイタルユニットでも扱ってるのか?


沿革は良く分らんが,2005年4月にMiracle Linuxのサポート業務を始めたというニュースが載ってるから,少なくともその頃からあったのは確かだ。ギリギリ前いた会社で取材に行けたかもしれないなぁ。今は自社開発のCMS販売のほか,MySQLを売ったりしてるみたい。

WineでLilithを動かす


Audaciousの環境整備がなかなか進まない。かなり良いところまで来ているだけに,余計,欠けてる機能が気になってしまう。それではいっそということで,Wineを入れて私がWindowsで愛用している「Lilith」を動かしてみることにした。


最近かなり完成度が上がってると聞いていたWineだけど,大した問題もなくあっさり動いたので驚いた。まぁ,DirectSound経由の出力はあんまりうまく行かなくて,WaveOut経由にしたりとかその程度の試行錯誤はあったけど,それ以外は本当に何もせずに済んだ。Lilithのプラグインなんかも支障なく動いてる。唯一,プレイリストの再描画がされずに「あぽろ?」になる程度だ(笑)


音質的にも許容範囲ではある。標準では時折プチノイズが乗ったりしていたけど,Lilithの実行優先度を上げたらそれもずいぶん解消された(でも時折入る)。というか優先度もきちんと処理してるのに驚いた。Wineは賢いな。あー,というかAPI変換してるだけで,Linuxでスケジューリングしてるわけか。そりゃそうだよな。

2008年12月18日木曜日

cuesheetプラグインが動作した


昨日のエントリでは動かないと書いたバージョン1.5系のAudaciousのcuesheetプラグインだが,設定を変更してやることで動作した。具体的には「オーディオ」設定タブにある次の設定をオフにする。


  • ファイルフォーマットをすぐにではなく要求に応じて検出する

  • ファイルフォーマットを拡張子で検出する


こうすれば,cuesheetをドラッグ・アンド・ドロップするだけでプレイリストに曲が追加されて曲単位に再生できるようになる(写真)。ただし試した限りでは,cuesheet経由での再生に対応しているのはapeとflacだけだった。wavとttaはどうにも再生できない。ソースを見るとプラグインの作りが古いことに原因がありそうだが,直接的に何が問題なのかは分からなかった。


またapeとflacでも,リスト後半の曲になると音飛びやプレイリストの表示がおかしくなる問題があった。曲を飛ばした際に良く起きるが,頭から聴いている場合にもちょくちょく起きる。Audacious本体のスレッド処理に何か問題がある感じだ。まぁ,それ以前に再生位置がズレたり,再生時間表示がおかしいなどの問題もある。開発版のバージョン1.9系のソースを見ると,この辺りは解決されているっぽいけど試してはいない。

2008年12月17日水曜日

Audaciousのwav/apeプラグイン

メインの作業マシンをFedora 10に入れ替えた関係で環境設定を進めている。今日は,音楽再生環境を整えようと「Audacious」関連の作業を色々とした。


まず気づいたのがFedora 10向けにはRPM Fusionを含めて,現状ではRIFF WAVE再生用のプラグインが提供されていないこと。またMonkey's Audio(ape)再生用のプラグインも無いようだ。前者はそもそも1.5系のaudacious-pluginsには含まれていないので仕方ないが,後者は何故なのだろうか。単なる作業忘れ?


とりあえず無いと困るので,適当にRPMパッケージを作成することにした。以下に置いておくので欲しい方はどうぞ。



これで音楽は聴けるようになったが,cuesheetプラグインが動作しない。cuesheetを読み込ませると,Audaciousがハングアップする。バージョンが1.5系になってからこうなったらしいが,これは不便だなぁ。バージョン2の開発版では修正されているらしいので,入れ替えてもいいけど面倒かも。

Fedora 10でfglrxドライバを使う方法

Fedora 10のradeonドライバはどうにも調子が悪い。modesettingを有効にするとXがしばしばフリーズするし,無効にしても文字が崩れるなどの症状が出る。AMDが提供する「fglrx」ドライバを導入すると表示は安定するが,そのままではDRIやGLX拡張などが使えないため,OpenOffice.orgやOpenGLを使うアプリケーションが軒並み起動しなくなる。いろいろ試してみてようやくfglrxドライバをフル機能で利用できたのでその方法を書いておく。なお,これは「ATI Catalyst 8.12」(fglrx 8.56.4)の場合の作業例なので注意していただきたい。


作業のポイントは次の3点である。


  1. Fedora 9のlibdrmパッケージにダウングレードする

  2. radeonドライバとdrmドライバを無効にする

  3. /dev/driを手動生成する

まず,(1)は簡単だ。Fedora 9のリポジトリから「libdrm-2.4.0-0.13.fc9.i386.rpm」というパッケージをダウンロードしてインストールすればいい。古いパッケージを依存関係を無視して導入するには次のコマンドを実行する。


# rpm -U --oldpackage --nodeps libdrm-2.4.0-0.13.fc9.i386.rpm

(2)は,/etc/modprobe.d/blacklistに次の記述を追加してからinitrdファイルを再作成すればいい。


blacklist radeon
blacklist drm

initrdファイルの再作成には次のコマンドを実行する。古いinitrdファイルを残しておきたければ,適当にリネームして保存しておく。


# mkinitrd -f /boot/initrd-`uname -r`.img `uname-r`

(3)にはいろいろ方法はあるが,簡単なのはudevで起動時に作成することだ。/etc/udev/makedev.d/50-udev.nodesに「dri」と書いた行を追加すれば,システム起動時に/dev/dri が作成される。


ここまで準備すれば,あとは普通にfglrxをインストールしてxorg.confを用意すればいい。xorg.confは「system-config-display」を導入して,それを使って作成するのが簡単で良いと思う。あ,次の記述を追加する必要もあるかな。


Section "DRI"
Mode 0666
EndSection

これでシステムを再起動すれば,fglrxドライバで画面表示できるようになるはず。Plymouthのグラフィカル表示は無効になるけど,別に無くても困らないし,欲しければvesafbでも使って有効にすればいいだろう。なお,このエントリで紹介した方法はx86版向け。x86_64版については調べてない。それから「libdrm」は自動更新しないように設定しておいた方がいい。


(追記)タイトルに書いたドライバのバージョンが間違っていたので修正した。なおXv拡張を有効にする場合は,上記に加えて「# aticonfig --overlay-type=Xv」を実行しよう。


(再追記)RPM Fusionでパッケージが提供された。ここで書いた方法ではなく,このページでRPM Fusionのnonfreeリポジトリを有効にして「xorg-x11-drv-fglrx」をインストールするようにしよう。initrdだけは手動で再生成する必要があるようなのでご注意を。

2008年12月16日火曜日

フレッツ光提供開始!

今日の夕方に郵便受けを確認すると、NTT東日本からの郵便物が届いていた。「もしや!」と思い開封したところ、予想通りフレッツ光の提供開始の案内だった。事前受付は今日から始まったようだし、午後9時まで受付ということなので早速電話で申し込みをした。


当初はBフレッツの「ベーシックタイプ」を利用しようと思っていたが、提供されるのはNGNを使った「フレッツ光ネクスト」のみでそちらには類似のプランがないため、1Gbpsの回線をシェアする「ファミリータイプ」を選択せざるを得なかった。まぁ、どのみち帯域制御しているだろうから利用感は変わらないだろう。


長い間お世話になったYahoo!BBの「リーチDSL」ともこれでおさらばだ。早ければ年明けの9日からサービスを利用可能になるみたいなので楽しみだ。ISP移行や工事でいろいろ大変だと思うけど、これで記事を書くのが少しは楽になるかな。

2008年12月15日月曜日

先週末のラーメン行脚

仕事が一段落したし,歯の治療も順調に進んで痛みも薄れてきたこともあり,いつもの友人と先週金曜日から日曜日にかけてラーメン屋めぐりをしてきました。



まず金曜日夜には,千葉市の「こってりらーめん なりたけ千葉店」に行きました。言わずと知れた背脂チャッチャ系の名店です。多量の背脂に太い珍来麺が良く合います(カメラを忘れたので写真はなし)。「弁慶」の流れを汲む店なので味の系統は似ていますが,なりたけの方が塩が強い傾向があります。塩辛さは店や日によってかなり違い,今回は残念ながら「やり過ぎだろう」というぐらいキツいものでした。千葉店は津田沼店よりもマイルドなことが多いのですけど,こういう日もあります。でも美味いです。数日間,十分に寝ていない状態が続いていたので車での移動はかなり辛かったですが,食べたあとはかなり回復しました。



土曜日は,茂原の「豚骨らーめん くまちゃん」と東金の「東金大勝軒」を順に訪問しました。「くまちゃん」は魚粉を使った香り脂を味のアクセントにした豚骨ラーメンが食べられるお店です。八千代の「ヨシベー」に似た味ですが,こちらはかなりあっさりしています。今回は「豚骨醤油ラーメン」(写真上)を注文しました。ただこの日はカエシの量を間違えたのか,塩分がほとんど感じられない味で閉口しました。卓上の醤油を少し垂らすと普段の味に近いものになり,それで替え玉まで食べ進められたのでOKではありましたが。ちなみにこのお店,パチンコ屋の駐車場内にあるため,気分的に若干入りづらいものがあります。「東金大勝軒」は2008年9月27日の日記に書いた通りのお店です。この日は「中華そば」を大盛で注文しました(写真中上)。



日曜日は松戸の2軒を訪問。一軒目は柏「大勝」の流れを汲む「中華そば まるき」です。「中華そば」の中盛を注文しました(写真中下)。魚介系と動物系の味を合わせたいわゆるWスープの店ですが,とにかくバランスがすばらしいです。麺が同じこともあり,永福大勝軒を彷彿とさせる味ですが,そこに動物系の味と脂が加わってパンチを効かせてあります。かと言ってくどすぎもせず,まさに「絶妙」と呼ぶにふさわしい味。大満足でした。


二軒目は新松戸の「山勝角ふじ」に行きました。午前2時までの営業で,角ふじ系列では(というより二郎インスパイア系では)千葉で多分一番遅くまで開いている店でしょう。ここでは基本の「らーめん」(写真下)を注文しました。カエシと甘味が強い独特のスープと,ごわごわとした極太麺との相性は相変わらずばっちりです。あとこの店はコールしなくても野菜が多いのがいいですね。


2008年12月10日水曜日

日経Linux 2009年1月号


仕事に追われてブログの更新もままなりません。あれから数度治療にはいったのですが,相変わらず歯も痛くていろいろ低空飛行です。バリファックスの飲みすぎで胃も荒れてきました。そうこうしているうちに,日経Linuxの2009年1月号が発売されたようなので,私が書いた記事について簡単に書きます。


私が担当したのは,Fedora 10のレポート記事とカーネルの新機能連載の2つの合計4ページです。カーネルの新機能連載はかなり難航して締め切りを大幅にすぎたので,実質の原稿料はゼロに近いでしょう。厳しい話です。ネタは「split LRU」です。難航した割には,@ITの記事の方が詳しくて面白いのも凹みます。開発者の小崎さん自らが書かれているので当然と言えば当然なのですけど,自らのカスぶりも再認識させられました。まぁ,こうしてライターとして生きていけるのも来年が限度だろうとヒシヒシと感じております。


Fedora 10のレポートは最初からMAX2ページでという話だったためあれこれ書く余裕もなく,起動高速化とsbinへのパスの話に焦点を絞って書きました。新機能よりも「変更点」に重点を置いて選択したつもりです。管理する側からはそういう情報の方が重要かなと思ったわけですが何か中途半端で,これならキャプチャをバンバン貼り付けて「こんなに新機能が満載!」という記事にした方が楽しかった気もします。


他の方が書いた記事は面白いのが多い号だと思います。特に特集1の「起動高速化」と特集3の電話ネタが読み応えがありました。電話ネタは書籍にどうかな…なんて考えていた最中だったのでいろいろ参考になりました。