2012年6月2日土曜日

LCDサイズより大きなデスクトップを表示

現在使っているノートPCの画面サイズは1366x768。普段使う分にはそんなに不満はないのですが、A4サイズのPDF文書を読みながら会議するような場合には表示領域の狭さを感じます。

panningを設定して、いわゆる仮想デスクトップ領域を広くすればある程度解決するのですが、これをやると、ツールバーなどが仮想デスクトップ領域全体を対象に作成されるので操作性に若干問題が生じます。

こういう時に便利なのが、xrandrのscaleオプションを使った縮小表示(圧縮表示)です。これを使えば、LCDの画素数以上のデスクトップ画面を簡単に表示できます。縮小表示しても文字なんかは結構読めちゃうのでお勧めです。たとえば、デスクトップ画面を1640x922にするには、次のようにコマンドを実行します。
xrandr --output LVDS-1 --scale 1.2x1.2 --panning 1640x922 --fb 1640x922

それで自分の環境でもやってみようと昨晩試したのですが、ハードルが2つありました。一つは、NVIDIAのドライバではscale操作が効かないこと。これは、nouveauに切り替えることで問題は解消します。Fedora 16だとnouveauではGNOME 3はクラシカル表示になっちゃいますが、Fedora 17にすれば大丈夫でした。

もう一つの問題は、画面サイズは問題なく拡大できるのにマウスポインタの移動範囲が、従来の1366x768のままになってしまうこと。これはXサーバーのバグで、Fedora 17で採用されているバージョン1.12でも解消されていません。Chris Bagwellという方が修正方法を調べてくれているので、Xサーバーのソースパッケージを入手して、その通りに手パッチを当てます。パッケージをビルドしてインストールすることで、この問題も解消されました。何だかんだで一晩かかっちゃいましたよ。