2010年3月11日木曜日

ここで終わりかよ!

ここ2日ばかり、他のことはやらずにずっと「徳間幻魔」こと「真幻魔大戦」(全18巻)を読んでいました。「角川幻魔」こと「幻魔大戦(小説決定版)」と、その続編の「ハルマゲドン」は、擦り切れるまで愛読していたのだけど、こっちはなぜか未読だったのでした。


作者的には、当初こっちが本命だったらしいけど、明らかに角川幻魔の4巻以降の方が筆がのってるし、直截的に高次元意識体などが(あまり)登場しない分、深みがあって面白い。東丈の自覚までの模索と同志との出会い、そして東丈の失踪以降の残された人々の困惑と自立についてのストーリーは、今読んでも神がかった出来だと思う。GENKENという組織を中核に据えた展開も素晴らしいですね。今更言うまでもないですが。


徳間幻魔の方では、東丈はただの作家で、しかも覚醒と同時に退場してしまうことから、人々との交流や対話がほとんど描かれていないのが不満。東丈失踪後の展開も、シチュエーションや視点の移動が多すぎて、しかもそれぞれが消化不良なので、全般に平板な印象になっている。さらに後半の中心人物である、杉村優里=クロノスが、いつまでもお馬鹿なこともイライラさせる(時系列が曖昧なので仕方ない部分もあるが…)。比較するとどうしても落ちる感じでした。これも今更ですが。


エピソード的に印象深いのは、ウサギ人少女ラチルと「超戦士ドナー」なんだけど、これも最後の最後ではドナー寝てるし(笑) しかも最後出てきたの誰だよ!という謎も放りっぱなしで終わっちゃって、もう、フラストレーションたまりまくりですよ。


登場人物的にもあんまり面白いのがいなかったなぁ。江田四朗とか高鳥慶輔みたいなの、結構好きなんですが(笑)。タイガーマンと風間亜土には期待していたのにのに!

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