2009年6月22日月曜日

libfprintで使える指紋リーダー


Linuxの指紋認証用ソフトにはいくつかあります(debianのWiki)。Fedora 11が採用するのはlibfprintです。汎用的な仕組みで,対応デバイスが多い点が買われたのだと思います。ただ,国内で現在入手しやすい製品をあまりサポートしていないのがちょっと残念なところです。現在オークションなどで1000円程度で叩き売られている富士通の「FS-220U」は,ドライバが別にすでに存在するので何とかならないかと思ったりするのですが,このドライバはGPLで,libfprintはLGPLなんで直接は持って行けないのかもしれませんね。


なお,対応デバイス一覧には国内で販売されているノートPC,指紋リーダーの情報はほとんどありません。UPEKのリーダーを搭載するノートPCなどは(VAIO以外は)基本的に動作すると思いますので,ぜひ試してみて,動作するようならば報告してくださると良いかもしれません。今回,Fedora 11の記事を書くにあたって,Targusの「PA460J」をオークションで入手して使いました。対応デバイス一覧にある「PA460U」(写真)の国内向け製品ですね。もう一つ動作しそうなDELLの製品を買ってますので,それが動けばまとめてレポートしておこうと思います。ささいな型番違いだし,DELLの製品も完全にUPEK Eikonだったのでレポートはしないことにしました。


指紋の認識についてですが,PA460Jは単なるスキャナで一致判定は全部ソフト側でやります。おまけにlibfprint側に再スキャンに失敗するバグがあります。これが原因かどうか分かりませんが,指紋データを1つしか登録できません。そのため認識率は高くありません。なのでLinuxで使う場合は,現状,あまりお勧めできない感じです。


一方,DELLのPCのオプションとして販売されていたUPEK Eikonは,指紋リーダー自体に指紋データを保持し,一致判定なんかも全部やってくれます。なので認識率も高く,非常に使いやすいのでお勧めです。ただUPEK Eikonの最近の製品は,中身が全然変わってスキャナーだけになっている上,現在販売中の奴はlibfprintで未サポートなので注意してください。

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